意識と量子空間をつなぐ架け橋『サイポロジー』

最近は、量子重力理論に関心があります。量子重力理論とは、簡単に言うと、量子はミクロな世界、重力はマクロな世界を象徴し、その相反する二つの世界を統一する「万物の理論」というべきものです。

勿論、現段階では、万物の理論となりうる可能性を秘めた存在としか言えませんが、そんな量子重力理論の候補には、超弦理論(超ひも理論)や、ループ量子重力理論などがあります。

ところで、当ブログでは、素粒子空間(量子世界)と意識空間には相関性がある、もっと言うと素粒子構造と意識構造は等価であるという前提で話を進めています。

例えば、「場の量子論」は、場(真空=基底状態)の励起状態が粒子(光子や電子など)と考えますが、これを意識空間に当てはめると、意識場の励起状態が私たちの思考や感情と考えることができます。

励起とは、基底状態から高エネルギー状態への遷移を意味し、場に粒子が発生するように、空っぽな意識場に思考や感情が現れたとしたら、それは励起、即ち、基底状態から高エネルギー状態への遷移と捉えることができるわけです。

 

また「波動関数の収縮」という現象があります。波動関数の収縮とは、

初めはいくつかの固有状態の重ね合わせであった波動関数が、「観測」によってある1つの固有状態に収縮すること。

波動関数の収縮 – wikipedia

を言います。

ここでは「固有状態の重ね合わせが、1つの固有状態に収縮すること」という部分に着目し、これを意識空間に当てはめると、「記憶情報の重ね合わせが、1つの記憶情報に(思考として)収縮すること」と変換できるかと思います。

事実、私たちの記憶情報は、いわゆる無意識空間に重ね合わさって存在しています。そして、その重ね合わせの状態から、量子世界の観測のように、何らかの意識作用によって、1つの記憶情報に収縮したものを、私たちは思考として認識している可能性があるわけです。

ところで、2020年ノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズは、自身が進める量子脳理論で「私たちの意識は波動関数の収縮によって生じる」と主張しています。

通常の量子力学的解釈では、観測によって波動関数が収縮すると考えるのですが、ペンローズは反対に、波動関数の収縮によって意識が生じると言うのです。

これは先の話と合わせて考えると、波動関数の収縮によって、記憶情報の重ね合わせから、1つの記憶情報が選ばれて意識場に現れたものが思考であると捉えることができると思います。

ただこれだけだと、波動関数の収縮の本質がぼやけてしまうような気もしますが、つまり思考を生み出すという波動関数の収縮の本質は結局何なのか?という問題を残すことになりますが、これは今後の課題とさせていただきます。

 

前置きが長くなりましたが、このように量子世界と意識世界には切っても切れない相関性があり、今後は、重力を含めた量子重力理論で記述する世界と意識世界をつなぐ架け橋として、サイポロジー(PsyPology=Psy-Power + logyの略)という名称でシリーズを始めたいと思います。

サイパワー(Psy-Power)は、「宇宙を創造する意識(霊魂)の力」を意味し、私の師である素空慈先生の教えでもあるのですが、このサイパワーの教えを土台として、ヌーソロジーや形而上学的素領域理論、そして超弦理論やループ量子重力理論などを参考に、私なりにではありますが、意識世界と量子世界の統合を目指していきたいと思います。

冒頭で「万物の理論」と書きましたが、本当の意味で万物の理論となるためには、意識空間の理解は絶対条件だろうからです。

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