大円鏡智「鏡に映る真実」
唯識における「転識得智(てんじきとくち)」の前後では、同じように世の中を見ても、見える世界が変わってきます。もちろん、肉体の目で見える視覚情報は変わりませんが、あえて言えば、そこに肉体の目では見えない…
唯識における「転識得智(てんじきとくち)」の前後では、同じように世の中を見ても、見える世界が変わってきます。もちろん、肉体の目で見える視覚情報は変わりませんが、あえて言えば、そこに肉体の目では見えない…
能動的思考は、感情や肉体的欲求を凌駕した思考を言います。いわゆる「思考>感情>肉体(的欲求)」という構図です。感情や肉体的欲求に影響を受けず、むしろ影響を与えることのできる思考です。 そして、能動的思…
能動的思考には様々な側面がありますが、まず一つ言えることは、能動的思考は無意識ではなく意識的な思考と言うことです。いわゆる<気づき>や<目覚め>を伴った思考です。能動的思考によって初めて、気づきや目覚…
前回は、唯識における『三性説(さんしょうせつ)』と『転識得智(てんじきとくち)』について取り上げました。そのうち『三性説』が仏教における”悟りに向かうまでの過程”だとすれば、『転識得智』が”悟った後の…
唯識における一つの目標が、『真実性(円成実性)』を体得することです。これが仏教で「悟り」と呼ばれるもので、別の表現をすると、<私>と<現実>は一つであると悟ることを言います。 素空慈先生は常々「悟りと…
唯識は、識(=心)の働きが非常に細かく分類されていて、その分用語も多いので、最初はとっつきにくいかも知れません。 しかし、自己観察を徹底し、世の中の根本原理のようなものが見え始めて来ると、その一つ一つ…
唯識とは、一言で「唯(ただ)識である」という意味で、簡単に言いますと「私と現実は一つである」と言えるかと思います。 識とは、いわゆる心のことで、唯識では「眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識・マナ識・ア…
前回からの続きです。 マナ識とは 前回は特に、マナ識の働きに注目しました。 マナ識とは、一言で言いますと「我執(がしゅう)」のことで、我執を辞書で調べて見ますと、 仏教用語。自身の存在のなかに実体的な…
唯識の世界観について見ていきたいと思います。 唯識とは 大乗仏教の見解の一つに「唯識」というものがあります。 Wikipediaによりますと、 唯識(ゆいしき、skt:विज्ञप्तिमात्रता…